da93120339699aac831d0f7f3164f373_s
今朝、急になにを思ったのか、奥さんが長男にこんな質問をしてました。
『ねぇ、ママが働いてることをUちゃんはどう思う?』

すると、長男からの返事は……
『え?なんとも思わんよ!』
(笑。おや、そうか。もはや当たり前で考えてもいなかったかな?)

でもその後に、さらに奥さんからこんな質問を。
『え?そう?でも、お友だちのママの中にはお仕事してなくておうちにいるママもいるでしょう?いいなぁとか、Uちゃんのママは働いていていやだなぁとか思ったことない?』

それに対する長男の答えは……
『あー、そりゃ困ったことはあるよ!こないだ学校帰りに雨がめっちゃ降ったのに傘持ってってなかったからびしょびしょになって帰ったとよ。そんな時は迎えに来てほしいなぁと思った!それに、家帰ってきてもママがいないから何か連絡したい時はいちいち電話せんといかんしさ!それが面倒!!あとは、家帰ってきた時に誰もいないのはいやだ…』
と。 



実は長男、3年生になったこの春に学童保育を退会しました。
1年生の時は、学童が大好きで授業が終われば一番に学童クラスに駆け込んでいった長男も、2年生も中ごろに成長するにつれいろいろと感じることも変わってきて。

うちの学童には、九州大学の学生さんが数人アルバイト?に来てくれているので、そのお兄さん先生がいる時は、ドッジボールなどの外遊びや将棋などの室内遊びも白熱して楽しいみたいなのですが、だんだん不特定に集められたメンバーで遊ぶのには物足りなさを感じてきたことを、度々口にするようになったんです。

学童のみんなと仲良くはできていましたが、自分の選んだ好きなお友だち(いつもの野球仲間)と平日も遊びたい!との思いが強くなったようで、この春の進級時に「もう学童辞めたい!」と懇願されたのでした。


ぼくは「いいんじゃない?本人がこう言うんだし、彼はしっかりしてるし」とすぐに賛成の意を表しましたが、3年生までは学童にお世話になるつもりでいた奥さんはギリギリまで悩んでました。
その理由が、まさに今回の質問に対する長男の返事の内容。

・帰り際に雨が降ってきた時どうする?→学童なら傘を貸してもらえる

・困ったことや子どもだけで判断できないことが起こったらどうする?→学童ならすぐに先生が保護者に連絡してくれる

・誰もいない家に帰ってくるのは寂しくない?→学童後ならちょうど奥さんが帰宅直後くらいに長男も家に着く

だけど、心配してるその旨を伝えても本人の返事はもちろん『大丈夫!!』の一辺倒。

ま、ぼくからしたら急な雨に降られるくらいどうってことないし、困ったことがあったらぼくか奥さんに電話すればいい。誰もいない家に帰ってくる寂しさよりも、好きな友達と遊べる自由を本人が選んだんだからそこは気にしなくてもいい。
と思うので、長男の『大丈夫!!』を信じてみては?と奥さんに伝え、"本人の意思を尊重"案に一票を投じた訳です。

そして、いろいろと家族会議で考えた末、彼の希望を聞き入れたのでした。



あれから……実際に学童保育を退会して2ヵ月が過ぎましたが、その間に困ったことは特にありませんでした。 

家庭訪問週間などで子どもが早帰りの日は、なるべくぼくが在宅でできる仕事にするよう調整したし、何度か鍵を忘れて家に入れなかった時は、お向かいのおじいちゃんの家にお邪魔させてもらってぼくたちの帰りを宿題しながら待っていましたし。

そう、共働き夫婦の子育てでは、ご近所や地域の方の協力をうまく頼ることも大事ですよね。
(このお向かいのおじいちゃんとのことはまた別の時に書きたいと思います)



と、こんな感じで、長男の学童退会から鍵っ子生活への流れは順調にいきました。 

今朝は改まって奥さんから質問されたので長男も『そう聞かれたら、う~ん…いやなことあるよ?』と思い返して返事をしていましたが、普段の長男は何にも気にせず夕方の自由な時間を目一杯楽しんでます。

何より、雨に降られて帰ってきたら、タオルで体と荷物を拭いて着替えている。自分で判断できないことは、勝手なことをしないでちゃんと電話して聞いてくる。それに、宿題を済ませてから遊びに行く約束をどんなにお友だちからすぐ遊ぼうと誘惑されても頑張って守っている。(ま、仕上がりは雑なこと多々ですが)
そんな風に約束を守りつつ、自分で考えて頑張っている長男の様子からは、日々成長を感じられ、本人の希望を尊重して良かったなと思います。


奥さんも、大丈夫かなと心配したり、頼もしくなったなと安心したり。
いったりきたりな思いを抱えながらの子どもたちとの毎日の中で、ふと改めて長男の気持ちが気になって今回の質問をしたのでしょう。

他の家庭やママと比べて、もっとこうしてやれたら…と思うことがあるのは仕方のないことですが、"我が家は我が家、余所は余所"。
子どもたちの様子をしっかり見ていれば大丈夫!のはず…ですよね。

親としては、特に母親からすると、環境を変える際には心配なことが次々に溢れてくるものですが、子どもを信じてその希望を聞き入れることは、自立を促しまた一回り成長した姿を見られるきっかけにすることもできるんですね。 



fathering is up to you
  

ファザーリング・ジャパン九州 事務局長
ママワーク研究所 事務局長
ファザーリング・ジャパン 会員
コヂカラニッポン 会員
switch 主宰

森島孝